映画におけるどんでん返しのパターンとは? 「イミテーション・ゲーム – エニグマと天才数学者の秘密」を見て思う

『映画の番狂わせ展開をもたらすもの』

前回の「生産性」炎上論でたまたま触れた、アラン・チューリング。昨今のAI時代の大元に彼がいたとすれば、彼の仕事はとてつもない「生産性」を内包していたことになる。彼がまたLGBTでもあったことから、社会には様々な形の「生産性」がありうるという話で取り上げたのだった。

そのアラン・チューリングが主人公である「イミテーション・ゲーム」という映画がある。今回はその映画を見て気づいた、映画における番狂わせやどんでん返しのパターンについて、書いてみたい。 “映画におけるどんでん返しのパターンとは? 「イミテーション・ゲーム – エニグマと天才数学者の秘密」を見て思う” の続きを読む

是枝裕和監督受賞記念! カンヌ映画祭ってどうよ?①

『 パルムドールってすごいの?』

毎年フランスで開催されるカンヌ映画祭は、世界三大映画祭の一つとされる。是枝監督が受賞したのは、その映画祭の最高賞であるパルムドールなのだから、非常に栄誉あるものだといえよう。

ではカンヌ映画祭とは、そもそもどんな特徴があるものなのか?この機会に、改めてパルムドール受賞者を眺めてみると、なるほど魅力溢れる監督達がいるいる!そこで今回は、注目すべきカンヌ受賞監督達が撮ったお薦め作品について、熱く語ってみました。 “是枝裕和監督受賞記念! カンヌ映画祭ってどうよ?①” の続きを読む

黒澤明監督映画ランキング「私的ベスト5」

『私的おすすめ黒澤映画ベスト5-黒澤は侍映画だけではない』

今回は世間とは異なった視点から、おすすめの黒澤映画を選び、私的黒澤特集ベスト5を組んでみました。まずは世間的な代表作として、

「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」「隠し砦の三悪人」「生きる」「赤ひげ」「天国と地獄」などがあるが、

自分がお薦めしたい作品を挙げると… “黒澤明監督映画ランキング「私的ベスト5」” の続きを読む

黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?③

『エンターテイメントか人間描写か』

黒澤映画の話題なのに、あまり侍映画に触れていない。そう、自分は侍映画以外に惹かれているのだ。「用心棒」などはケチのつけようのない作品で、まさに痛快だった。でも「野良犬」の方に惹かれてしまう。

その理由を探るために、黒澤映画をもう一度分類してみよう。 “黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?③” の続きを読む

黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?②

『やはり魅力的な女性も多くいるのだが…』

前回紹介した、

尾形 敏朗「巨人と少年―黒沢明の女性たち」

には、時系列で作品を見渡すと、主人公の成熟と共に女性の描かれ方が変わってゆくという、一つ筋を通した面白い主張がある。

自分は、また異なった見方で考えてみたい。 “黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?②” の続きを読む

黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?①

  1. 『いまいち魅力的じゃないかも?』

映画は大好きなんですが、恥ずかしながら黒澤映画をきちんと見たことがなかった自分。最近は数百円も出せばダウンロードできる有難い時代なので、ちょっと寝れない夜なんかに黒澤映画を見たんです。すると止まらない止まらない“黒澤明の映画に登場する女性ってどうよ?①” の続きを読む