映画音楽といえば誰? ニーノ・ロータをたしなむの巻

『ゴッドファーザーで有名だが、フェリーニ作品には欠かせない作曲家』

前回カンヌ映画祭について書いた際に、巨匠編で紹介したフェリーニ。フェリーニワールドを回想しているうちに、その重要なピースである、ニーノ・ロータの曲を聴かずにはいられなくなり、久々にどんなアルバムが入手可能か探してみた次第。

ゴッドファーザーのテーマにとどまらず、数多くの名曲を残してきたニーノ・ロータ。様々なバージョンがアルバムに残されている中、オリジナルが聴けて、内容的にもこれなら満足というアルバムを紹介します。

映画音楽のアルバムチョイスは慎重にやらなければならない。なぜなら、オリジナルと違うバージョンにがっかりするかもしれないからだ。いきなりサビから始まるアレンジになっていたり、重厚なストリングスが寂しげなギターの響きにかわっていたり…。もちろん別バージョンなりの魅力や楽しみ方はあるだろうが、まずはオリジナルを堪能し尽くすところから始めたいのだ。

そんなわけで今回は、「ゴッドファーザー」「フェリーニ作品」のオリジナルを楽しむならこれ、というアルバムを紹介します。

①ゴッドファーザー (オリジナル・サウンドトラック)

ゴッドファーザーといえば「愛のテーマ」。細かすぎるモノマネ選手権でのデニーロのものまねだったり、暴走族のクラクションなんかを、つい思い出してしまう。それだけお茶の間を含め多くの人々の間に浸透しているわけで、偉大な曲である証明といえよう。

自分の印象では重厚なストリングスを思い出すのだが、改めて聴くと、まずは弱めのストリングスと枯れたギターの音で始まり、徐々に盛り上げていくパターン。数多くのバージョンがある中、これがオリジナルかと再確認

さらに「アポロニア」というタイトルで、「愛のテーマ」の別バージョンも聴ける。こちらは、ギターのトレモロで始まる、完全に枯れた味わいのバージョン名曲「ワルツ」も含め、ゴッドファーザーの哀愁溢れる世界に浸れるアルバムになっている。

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②Fellini e Rota

今回苦労したのは、ニーノ・ロータのオリジナルバージョンを堪能できるアルバムを探すことだ。もちろん個別のサウンドトラックではオリジナルを楽しめる。だが非常に多くの名曲を残しているニーノ・ロータだ。全部個別のサウンドトラックで聴いていては時間が足りない。ここはベスト版のお世話になるしかないのだが、安易にベスト版を購入してしまうと、オリジナルとは異なるアレンジバージョンに愕然とすることになる。

ここで紹介するアルバムには「 originals」の表記があり一安心。実際聴いてみると、「これこれ!」という感じで、一瞬でフェリーニワールドに没入出来た。フェリーニ作品の曲は、ゴッドファーザーに比べると知名度は下がるかもしれないが、ゴッドファーザーの曲「悲哀、宿命、無情」を表しているとすれば、フェリーニの作品群ではそれに加えて「夢想、道化、滑稽」などの要素が加わり、複合的に楽しめる。ゴッドファーザーの曲に惹かれる人は、是非フェリーニ作品の曲を聴くことをお薦めする。

「甘い生活」「8 1/2」「アマルコルド」「道」「カサノヴァ」辺りを聴いて惹かれたなら、このアルバム全体を堪能できるはずだ。

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アル・パチーノ主演「スカーフェイス」

最後に映画の話を。前回、カンヌ受賞関連作品として紹介した「レザボア・ドッグス」。同一ジャンルの注目作にアル・パチーノ主演の「スカーフェイス」がある。「アンタッチャブル」「ミッション・インポッシブル」とメジャーなヒット作を撮ったブライアン・デ・パルマの中では、やや異色作。アル・パチーノといえば「ゴッドファーザー」「シシリアン」辺りが有名だが、「レザボア」に惹かれる人は「スカーフェイス」も見ては如何だろうか。

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