- 『やはりのジャガー・スペシャル(カート・コバーン使用)からPVで発見した意外なものまで』
以前の投稿では、フェンダー、ギブソンの定番モデルを紹介した。今回扱うのは、以前紹介しきれなかった変則モデル。遠目には定番のギターかと思いきや、よく見るとピックアップが変わっていたり等、ファンには堪らないモデルだ。
①リッケンバッカー(12弦)
リッケンと言えばビートルズであり、やはり定番モデルでもある。だがここで敢えて取り上げたのは、シューゲイザーのバンドで使用されていたから。Rideのボーカリストのマークはやはり定番のジャガーでシューゲイザー風の轟音を奏でるのだが、アンディが使用するのはリッケンバッカーの12弦。シューゲイザーサウンドの轟音に対して、リッケンの12弦の煌びやかな響きは、埋もれることなくコントラストを描き出しているのが特徴だ。
Dreams Burn Down
ライド
1990/10/15 ¥250
もう一人、リッケンバッカーということで、ザ・スミスのジョニー・マーを取り上げたい。1本のギターで見事に曲のスペースをカバーしてしまう彼のサウンドに、リッケンの煌びやかな響きは欠かせない。
This Charming Man
ザ・スミス
1983/10/31 ¥250
(↑音符アイコンをクリック→スイレンの花をブン回すモリシーとリッケンバッカーを奏でるマーが見られるMVサンプルを視聴出来ます。)
②テレキャスター(フロントハム)
初期の演奏動画を見ていて発見した、ジョニー・マー使用の変則モデル。一見普通のテレキャスターだが、画面がズームするとフロントがハムバッカーになっているのが分かる。以前書いたように、ピクシーズのブラック・フランシスも同様のタイプを使っているのが興味深い。
だがイントロでビグスビー風のアームダウンが聴けることから、レコーディングではギブソンのES335辺りを使っていたのではないかと思う。
Heaven Knows I’m Miserable Now
ザ・スミス
1984/05/21 ¥250
(↑音符アイコンをクリック→フロントハムのテレキャスターを奏でるマーが見られるMVサンプルを視聴出来ます。)
様々なタイプのギターを使っているジョニー・マーだが、いずれも彼特有のサウンドになってしまうのには理由がある。彼はカポを多用することで、2弦や3弦の開放弦をうまくフレーズに取り入れている。開放弦ゆえに、テンションノートやメロディーノートが空間的な響きを持って伝わってくる(変則チューニングも同様の効果あり)。特にライブでのサウンドを聴くと、その効果が実感できるはずだ。
③ジャガー・スペシャル
最後に変則ギターの定番といえば、やはりこれだろう。カート・コバーン使用のジャガーは、フロント・リア共にピックアップがハムバッカーになっている。さらにサウスポーモデルなのも特徴的で、そのレプリカモデルが普通に出回っている点からも、その影響力の大きさが分かる。
Breed
ニルヴァーナ
1991/09/24 ¥250
(↑音符アイコンをクリック→ダブルハムのジャガースペシャルを奏でるカートが見られるMVサンプルを視聴出来ます。)
次の曲は「Smells like a teen spirit」でブレイクする2年前のもの。まさかその後ここまでビッグになるとは想像せずに、当時はこの曲のシンプルさが好きで繰り返し聴いていた記憶がある。…そして「Smells…」。PVを見た瞬間ブレイクが確信できるぐらいのインパクト。来日公演ではカートがパジャマを着てジャガー・スペシャルをかき鳴らしていた記憶があります。
About a Girl
ニルヴァーナ
1989/06/15 ¥200
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