アルフィーと言えば? バート・バカラックの名曲・代表曲をたしなむの巻

『大御所でありながら、渋谷系、ソフトロックなど様々な影響力を持つアーティスト』

きっかけはIkkoさん(お薦めYoutuberで紹介が映画評で「アルフィー」を紹介していたこと。映画は2006年にリメイク版が出ていたのを知ると同時にテーマ曲が聴きたくなり、検索。そこで素晴らしいギター演奏に再会してから、芋づる式にバカラックの曲を聴きまくってしまいました。今回は、大御所でありながら一筋縄ではいかない魅力を持つ彼の曲を、ハマったきっかけと共に紹介したいと思います。

まずアルフィーと聞いて「メリーアン」と答えると年がバレますね。因みにあちらはALFEEで綴りが違います。今回はALFIEで映画のテーマ曲の方の話です。(映画評はIkkoさんが書いてますので、そちらを是非参考にしてみて下さい。)

バート・バカラックは60年代、70年代に数多くのヒット曲を生み出した大御所作曲家ですが、聴いてみると「変則的なリズム」と「常軌を逸したせつなさ」が耳に残る。個人的には大御所なのに「アクロバティック」なイメージがある作曲家です。そんな彼の作品の中でAlfieは比較的王道路線なので、つい軽視してしまいがちなのですが、やはり聴くと素直に「いい」としか言えません。

①Alfie

Youtubeで「alfie guitar」で検索すると、一番上に表示される演奏。かねてから好きな演奏動画でしたが、現在最上位表示になりました。Googleさんいい仕事しますな。

何がいいって、「弦をスライドする摩擦音」に混じって「演奏者の息づかい」までが聴こえてくるところ。特にスパニッシュ風のアレンジ部分の後なんか、感極まって漏れてくる感じ。こういう所に生演奏の良さを感じます。

Alfie
ジョン・スコフィールド
2004/05/11

こちらはジャズギタリストのJohn Scofieldによる演奏。よくある、ジャズ風に崩してみましたという嫌味がなく、あくまで自然体でスッと入ってきます。Alfieをエレキギター一本で弾く場合の参考にもなります。

②Raindrops keep falling on my head

Raindrops Keep Falling On My Head(雨にぬれても)
B.J.トーマス
1991/01/01

一番最初に知ったバカラックの曲。当時バカラックのことは知らなかったのですが、メロディはクッキリと頭に刻み込まれしまいました。その後、映画「明日に向かって撃て」を見た時に、「あ、あの曲だ」と気づいたという。今では映画のポール・ニューマンの演技と共に、記憶に刻み込まれています。

③You on my mind

You On My Mind
スウィング・アウト・シスター
1989/02/24

こちらはバカラックにハマるきっかけとなったSwing out sisterの曲。Swing out sisterといえば、Breakoutがヒットしてたなぁぐらいが当時の印象。ところがセカンドアルバムを聴くと、You on my mindの様な曲がさらっと書かれているのが衝撃的。そのルーツをチェックしていき、バート・バカラック、エンニオ ・モリコーネ、ニーノ・ロータ等に辿りついたというわけです(ニーノ・ロータは以前の投稿で特集しました)。

④I’ll never fall in love again

I’ll Never Fall in Love Again (Live)
ディオンヌ・ワーウィック
1983/01/01

バカラックの日本での影響といえば、渋谷系。さらにはソフトロックというサブジャンルが注目されるきっかけにも。所謂おしゃれで洗練されたイメージなのだが、上で述べた様に一筋縄ではいかないのがバカラック。この曲も「おしゃれポップス」に見せかけて、「変則リズム」と「せつなさ爆弾」がしっかり込められているのが印象的だ。

⑤Don’t take your time

ドント・テイク・ユア・タイム
ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
1968/06/20

上記のSwing out sisterのセカンドが出た頃は、折しも渋谷系が勃興し始めた時。同時にソフトロックなるジャンルももてはやされるように。本来ソフトロックは非常にレンジが広いのだが、渋谷系との絡みではロジャー・ニコルズを挙げてみたい。何しろ未だにこの曲を耳にするのは、当時の名残りなのかもしれない。

⑥One less bell to answer

One Less Bell to Answer
フィフス・ディメンション
1971/01/01

バカラックの特徴のひとつに「常軌を逸したせつなさ」があると、個人的に思っています。さらっと耳に入ってくるのだが、聴けば聴くほどせつなさが増していくことに気づく。バカラックの中でも「せつなさ」代表曲としてこの曲を選んでみました。

以上、魅力的なバカラックの曲はまだまだあるのだが、機会があればまた記事を書きたいと思います。「さらっと」聴けてしまうのに実は「とてもせつない」バカラックの曲。電車で読むと危険な作家「浅田次郎」を思い出させます。油断しているといきなり涙が出てしまうのが浅田次郎。バカラックもその点で何か通じるものを感じます。「おしゃれポップス」だと甘く見ていると、不意の涙をくらう。そんなところもまたバカラックの魅力ではないだろうか。

 

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