「ネタ切れの危機?」
BABYMETALから久々の新曲が出ました!なのに早速ネガティブなことを言うとは何事かと思われるかも…。断っておくと、自分はBABYMETALファンです。でも今回の新曲に対する正直なリアクションは??????です。その理由を書いてみたいと思います。
BABYMETALの魅力
そもそもBABYMETALの魅力とは何か。
①なんじゃこりゃ感(WTF)
②音楽的な質の高さ
この両者の取り合わせの妙であろう。まず、
①メタルとアイドルの組み合わせ…メタルに振り付け…メタルなのにダークな世界観じゃない…そもそも何で小さい女子が踊ってるんだ!
で戸惑わせておいて、
②中々カッコいいメタルリフがあるぞ…いやメタル以外の要素もあるな…ちょっと強引何じゃ…いやむしろうまくいってるな…しかもテクニカルだし…もしかしてカッコイイ?
つまり①の意外性で戸惑わせて、同時に②の音楽性でノックアウトする。なかなか稀有なバンドなのだ。
②については以下の動画を見て欲しい。BABYMETALからアイドルの要素を引いたらどうなるか?実は音楽的な要素だけで十分に魅力的なことがよくわかるはずだ。
BABYMETAL – KARATE – Full band cover by Sellest Media
新曲「Distortion」
Distortion
BABYMETAL
2018/05/08 ¥250
さて新曲の「Distortion」に話を戻そう。この曲の特徴は、メインボーカル以外の女子の存在感が希薄なこと。なんとPVに彼女たちが登場しないのだ。結果的に①のアイドル要素が感じられない。つまり純粋に②の音楽性勝負になっているわけだ。しかし…これがうまくいっていない。
これまで、メタルに、スカ、ダブステップ、パンク、プログレ、インダストリアル、ミクスチャー、アンセム、ボレロ、三三七拍子、などを貪欲に取り入れ、これらがパッチワークのように上手く作品化されていたのがBABYMETALだったはず。音楽ファンがニヤッとしてしまうようなバンドだったのだ。
ところが今回は今までやってきた要素の中で、小じんまりとまとめた感じ。よく言えば優等生的だが、それってBABYMETALらしくない。「META TARO」を思い出して欲しい。最初「これってどうよ?」と思ったリスナーは多かったと思う。それがいつしか説得力を増し、支持を集めて行く様子は痛快だった。
つまり挑戦する勇気があり、リスナーの予想を乗り越えていくところが、このバンドの魅力といえよう。
BABYMETALの勇気
ではBABYMETALの勇気とは何だろうか。
それは、「カッコイイ領域」と「カッコ悪い領域」、その境目を果敢に狙えるところだと思う。むしろ「カッコ悪い領域」に片足突っ込んでいる曲も多々ある。
自分は『ギミチョコ』の「アタタタ」を聴いて、「勘弁してくれ…」と思ったらクチだ。このパートをなくせば普通にカッコイイ曲になるのに…と。でもアルバムを通して聴いてから考えを改めた。ここまでやってるからこそ、リスナーの予想を超える何かが生まれているのではないか。
「カッコイイ領域」だけを狙っていては破天荒さは生まれない。今回の新曲「Distortion」はアニメとの関係や新コンセプトの縛りがあったのかも知れない。でも自分が抱いてしまったBABYMETALに対する期待値からすると、なんだか物足りなかったのだ。
では次回では、「BABYMETALの魅力とは何か?」を、今までの活動を振り返りつつ、さらに広い視点からまとめ、最終的にはこのバンドへの期待を述べたいと思う。
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